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Leica BLK3D 使用事例

(株式会社 若松社寺 様)

社寺仏閣専門設計

2023年、三重県桑名市に本社を構え、神社・寺院の建築および修繕に携わっている
宮大工プロフェッショナルである若松社寺様にLeica BLK3Dを導入いただきました。

Leica BLK3Dとは2019年に発売開始となった3D写真測量ツールです。
2023年 当該機のアップデートがあり、大幅な機能追加に伴いユーザーインターフェースが改善されました。
スマートフォンで写真を撮るのと同様の操作をするだけで、3Dデータを生成できます。
過去に撮影したデータから現場の長さや奥行などを簡単に測定することができる便利なツールです。

宮大工 伊勢の匠 若松社寺様への導入


導入の背景

若松社寺様は社寺仏閣の木造建築の調査、設計から施工までを一貫して行う宮大工です。
同社は三重県伊勢市に工場をもち、市場にて木材を購入することから組み立てまでを行っておられます。
営業として御見積作成の際には、お客様同行のことが多く、立ち入れない場所での現場調査を短時間で行うことが要求されます。脚立を持ち込むこともできないような狭い場所や高所では、目分量で把握せざるを得ず、正確な数値を出すことが難しいことより御見積価格に誤差が生じることがあったとのことです。

渡辺様曰く
「社寺は近場の現場ではなく、ほとんどが遠方です。修繕の場合には細部のすべての採寸が必要で、うっかり採寸を忘れてしまうと、再度採寸のために赴く必要があり、時間・コストがかかります」

現場調査時の滞在時間・測定時間の短縮だけでなく、採寸ミスや失念防止、正確な数値を得ることが大切であり、人員・時間削減、円滑にすすめるよう業務改善のため BLK3D を導入いただきました。
今回、2024年4月19日にライカ ジオシステムズ社と弊社スタッフにて若松社寺様の現場に訪問させていただき、お話を伺いました。

宮大工として社寺・仏閣の現場調査から設計建築まで一貫体制

 

BLK3D リアリティキャプチャー機能(Reality Capyure)

一般的に[宮大工]というと、製図用紙に手書きで図面を起こして作業を進めていくイメージを持ってしまいがちですが、若松社寺様では従来からCADを利用して図面のデータ化を進めておられます。
古い社寺においては、設計図面が無い場合も多いですが、デジタルデータにすることで保存・保管ができることから[ お仕事の相棒 ]としてBLK3Dが活躍しています。

御見積作成時はBLK3Dで大まかな採寸をし、日本の建築の意匠・寸法体系をまとめた木割書である「匠明(建築業界で最も古く有名な書物)」を参考にCADデータ化をします。
しかし、木割と異なることもあるため、その時にはBLK3Dの数値が頼りになります。
BLK3Dの撮影データ(3D Image)は、現場にいなくてもいつでも開いて測定できるため、現場滞在時間の短縮だけでなく事務所での作業効率アップにもつながっています!



2D写真から3Dデータが自動生成されます


BLK3DのReality Capture機能とは、現場で撮った写真をベースにして測定をする機能です。
搭載する2眼のカメラで撮影する事で奥行の情報も取得でき、あらゆる点間の距離を測定できます。

ネットワークやクラウドサービスへ接続の必要もなく、平面図を作成し、建築物の設備の見積や建築・建設の行程管理等のドキュメント管理を行うことができます。
手作業での測定や書類作成では時間がかかるばかりでなく、ミスを誘発しがちですが、この機能を使用することでスマートフォンで撮影するとき同様の操作で簡単に測定ができます。
詳細は ➡こちら

寸法、立面、平面図、製図

 

スピードアップ、人員削減の効果

BLK3Dで現場調査を行った効果として...
『 1人で測量ができる 』、『 高所も安全に測量でき、スピードも3分の1、人員も2人から1人 』、
『 2-3日かかっていた測量がたった1日 』、これに応じて『 お客様への対応スピードが早くなった 』との嬉しいお言葉をいただきました。
※ 若松社寺 様 HPは こちら

日本の伝統的職業である [宮大工] の仕事にLeica BLK3Dがどのように役立てるか、非常に興味深いお話を伺うことができました。
貴重な体験をありがとうございます!



若松社寺

【 ご意見ご協力 】 
株式会社 若松社寺
代表取締役 渡辺 健太  様