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コンクリートの打込み管理システム

( 国交省NETIS登録 KT-160096-VE )

レーザー距離計を利用した打込み管理

コンクリートを打ち重ねるまでの時間と規定時間と照合し、品質管理をスムーズに行うシステム。
国土交通省の公共工事等における新技術活用システムとして、関東地方整備局にてKT-160096-Aとして登録されました。
コンクリート打設作業において、打設のモニタリングにより効率的に品質管理を実現するシステムです。

2023年1月6日には中部地方整備局にて[-VE]認定されNETIS登録番号:KT-160096-VEとして登録更新されました。
当システムは株式会社安藤・間 土木事業本部 土木設計部との共同開発により構築されました。

KT-160096-VEの概要

コンクリートを打ち重ねるまでの時間と規定時間と照合し、品質管理をスムーズに行うシステム。
コンクリート打設作業において、打設のモニタリングにより効率的に品質管理を実現するシステムです。
各種の計画値と実測値を比較しながらモニタリングを行って打設状況を効率的に把握し、品質管理を実現させるシステムです。

■ コンクリートの打上がり高さまであとどの位?
■ 規定時間内ではあと何分で打設すればいいの?
■ 各層の打設状況と現在の打設層はどうなっているの?
■ 手間の掛かる管理表を簡単に作成できないかなぁ?

そんな思いを解消するために、当システムは株式会社安藤・間 土木事業本部 土木設計部との共同開発により構築しました。
施工現場でのシステム稼働テストを含め、関係各位のご協力に感謝しております。

打設エリアの複数ポイントに設置したレーザー距離計により、打込みの高さを適時測定し計画値と測定値を比較。
測定ポイントごとにコン天高さ、層高さ、打込み開始時刻、打ち重ね時間間隔等を算出し、予め設定された計画値と比較した管理表を自動作成します。
一定時間ごとにレーザー照射することにより、打込みの変位をワイヤレス通信で測定し管理パソコンに収集して一元管理します。

KT-160096-VEの画像

施工現場と設置状況

施工現場では管理する地点を複数箇所に分けて、各々に測定管理用の機器(レーザー距離計とタブレット)を設置します。
親タブレットにおいて、配置稼働済みの子タブレットと随時通信(ワイヤレス)することで、親タブレット上で集中モニタリングをします。
測定データは子タブレットに保存され、親タブレットが通信可能範囲内にある時に各タブレットより測定データを収集して一元管理します。
施工担当者は、設置されたタブレット画面を見ることで各情報を確認でき、効率よく作業ができます。

① 打設開始からの経過時間と残り時間
② コン天(コンクリートの天井高)の現在高と規定値までの所要高
③ 計画時間との差異を色で識別して表示
④ 次層の打込み開始時刻
※ 親タブレット: 一元管理用  子タブレット:レーザー距離計制御と測定ポイントの状況モニタリング用

施工現場での設置状況画像

コンクリートの高さは、レーザー距離計で測定!

測定距離精度 ±1mm の精度を持ち、Bluetooth®機能を搭載したハンディーなレーザー距離計をタブレットと対にして利用します。( 測定ポイントごとに複数台 )
弊社が開発したレーザー距離計のリモート制御システムにより一定間隔でコンクリート面にレーザーを照射し、変位を測定し、タブレットに測定時刻と測定値をワイヤレス通信します。(当該案件では、タブレットと同一の防塵・防滴ケースに収納)
長時間の連続使用に備えて、予備用バッテリーからの電源供給が可能なように特別加工しています。(オプションでAC電源からの供給も可能)

レーザー距離計を利用して測定

子タブレット(レーザー距離計制御用)

基本的には、可搬性の良い8インチ液晶モニタを搭載したWindowsタブレットにレーザー距離計のリモート制御用アプリをインストールし、レーザー距離計をリモート制御します。

管理者がモニタリングする管理用(親)タブレットから打設条件をワイヤレス(WiFi)通信により取込みます。
測定開始後は、取込んだ管理条件と測定値からコンクリートの注入状況と進捗状況をモニタリングします。 予め設定された打重ね時間を超過するとアラーム表示(画面の色が変わる)され、施工担当者に注意喚起します。
タブレット、レーザー距離計およびバッテリーは、防塵・防滴ケースに一括して収納し、固定治具を使いしっかりと固定します。
画面上の「測定終了」ボタンをクリックするか、一定時間レーザー距離計による測定で変位が無い場合は、該当層の打設は終了したとシステムが自動判定します。 一定時間や変位の範囲はシステムの設定により任意に変更できます。

子タブレットでレーザー距離計を制御

親タブレット(子タブレットの管理用)

施工現場に設置した子タブレットとワイヤレスで通信し、各子タブレットから一定時間ごとに測定データを収集します。( 施工現場に1台設置 )
打設条件の管理は、規定のExcelシートに入力された内容により管理用の親タブレットに読込みデータベースで一元管理します。 普段使い慣れたExcelによる入力なので、条件設定に苦労することはありません。
※ 規定のExcelシートは、「打設日+打設箇所」によりユニークとなることが前提ですが、システム管理者のみ閲覧、編集を可能とします。

親タブレットは管理用

測定結果は、Excelシートへ自動出力

打設条件の子タブレットへの転送は、「子タブレットへ転送」ボタンをタッブすることで完了します。(子タブレットで操作は不要)
画面上の「エクセル出力」ボタンをタップすることで、測定結果を規定のExcelシートに出力します。

測定結果はExcelへ出力されます

Excelシートのサンプル

打設エリアの状況と測定結果の出力サンプル

打設エリアの状況

システム構成

レーザー距離計を利用したコンクリートの打込み管理システムの運用フローを動画にしました。
以下の画像をクリックすると「wmv形式」のファイルとしてダウンロードして、「Windows Media Player」でご覧いただけます。

システムの運用フロー動画